歩道に大きな豆の鞘が散らばっていました。上を見上げると,絡み合った蔓に茶色くなったフジの豆果がたくさんぶら下がっていました。鞘がはじけて種を弾き飛ばしたようです。鞘の長さは20cmほど,木のように堅くて,表面に短毛が密生しています。蔓の巻き方はS巻きなので,ヤマフジではなくノダフジです。
ノダフジは春に花を咲かせ早々に豆果を実らせますが,種子はゆっくりと成熟します。晩秋に熟し,そのまま年明けまで待って早春の乾燥した日に鞘がはじけます。
![ノダフジ豆果](https://net1010.net/kujoyama/wp-content/uploads/2023/03/p230302-1.jpg)
![ノダフジ豆果](https://net1010.net/kujoyama/wp-content/uploads/2023/03/p230302-2.jpg)
鞘に一粒だけ種子が残っていました。しかし,しぼんだようになっています。切断してみると中は枯れたようになっています。さすがにこれでは発芽しないと思うのですが。
![ノダフジ種子](https://net1010.net/kujoyama/wp-content/uploads/2023/03/p230302-3.jpg)
![ノダフジ種子](https://net1010.net/kujoyama/wp-content/uploads/2023/03/p230302-4.jpg)
![ノダフジ種子](https://net1010.net/kujoyama/wp-content/uploads/2023/03/p230302-5.jpg)
蔓の巻き方を見るとS巻き(斜めの蔓が左上から右下に横切っている)なのでノダフジです。(Z巻きならばヤマフジ)
![ノダフジ蔓](https://net1010.net/kujoyama/wp-content/uploads/2023/03/p230302-6.jpg)
![ノダフジ豆果](https://net1010.net/kujoyama/wp-content/uploads/2023/03/p230302-7.jpg)
![ノダフジ豆果表面](https://net1010.net/kujoyama/wp-content/uploads/2023/03/p230302-8.jpg)
後日,同じところを通ると種がたくさん落ちていました。前の鞘に残っていた種はしぼんでいましたが,今回の種はみんな表面が艶々していて,切ると中には白い子葉がつまっていました。
![ノダフジ種子](https://net1010.net/kujoyama/wp-content/uploads/2023/03/p230307-1.jpg)
![ノダフジ種子](https://net1010.net/kujoyama/wp-content/uploads/2023/03/p230307-2.jpg)