マツバウンランの果実が熟していました。蓋が開くように果皮が裂開し,なかに黒い種子がぎっしりと詰まっています。少し触るだけで,揺れて種子が散らばりました。ランのように,微小な種子を風に飛ばし散布する戦略のようです。
まだ裂開していない果実を切断すると,胎座の周りに整然と種子が並んでいました。
種子は0.4mmほどの小さな粒で,拡大してみると角張った炭のように見えます。
(スケールの目盛りは0.5mm。)
種子を全部放出した後にも,袋の奥に黒い粒が残っているように見えます。切断してみると,残った胎座が黒くしなびているのでした。