• フモトスミレ
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苔の間から顔を出した,小さなスミレの花。[写真1]
フモトスミレだと思います。

以前,ニョイスミレ(ツボスミレ)をフモトスミレと間違えたことがありましたが(→2004年4月20日),これはフモトスミレで間違いないようです。多分(^_^;)
どちらも白くて小さな花でよく似ていますが,ニョイスミレの距が白色なのに対し,フモトスミレの距や花柄は紫色を帯びています。
ニョイスミレについて

いがりまさし著『日本のスミレ』(2004年)には,フモトスミレについて次のように書いてありました。

小さな白い花がかわいらしいスミレ。唇弁の距は紅紫色に染まり,暗緑色の葉の裏面には紫色が施されている。日本のスミレのなかで,地味ながらもハイセンスな逸品といえるだろう。名前は麓だが海岸近くの山地から2000メートル付近の高原まで見ることができる。照葉樹林の林縁,アカマツやコナラを主体とした二次林のした,また高原や日本毎側では落葉樹林や草原など,水はけのよい向陽地から半日陰にかけて多い。北は岩手県,南は屋久島まで知られている。全体に小型で,草丈は3~ 6センチ。葉はやや水平に広がり,長さ1~3センチの卵形だが,変化が多い。表面はふつう暗緑色で光沢はないが,濃緑色で光沢があるものもある。裏面は紫色を帯びる。花がないときはシハイスミレによく似ているが葉の表面の基部に開出する毛がまばらにあり,無毛のシハイスミレと見分けることができる。ただ,無毛のものや,全体に微毛が生えるものもあり,ひとすじ縄ではいかない。花は直径1センチ前後。唇弁には細かい紫色のすじがあり,側弁の基部には毛が密生する。ふつう上弁や側弁より唇弁が小さめで,上弁を反転させるようにして咲く。距は短い。各花弁に紫色のすじが入るもの,花弁の裏側が紅紫色になるものなど,花の色も変化が多い。花期はシハイスミレなどよりもやや遅め。花期 3月下旬~ 5月中旬

まとめると
全体:小型で,草丈は3~ 6センチ。→[写真1]
:白くて小さい。直径1センチ前後。→[写真4]
唇弁:細かい紫色のすじがあり,側弁の基部には毛が密生する。→[写真4]
ふつう上弁や側弁より唇弁が小さめで,上弁を反転させるようにして咲く。→[写真3]
:短い。唇弁の距や花柄は紫色を帯びる。→[写真2]
花住の上部:ふくらんでカマキリの頭形になる。→[写真5]
:表面はふつう暗緑色で光沢はないが,濃緑色で光沢があるものもある。
裏面は紫色を帯びる。
葉の表面の基部に開出する毛がまばらにある。→[写真6]