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タマムシ

2013年8月20日

タマムシ(ヤマトタマムシ)が道にひっくり返っていました。[写真1]
何かにぶつかったらしく頭から血を(といっても昆虫には赤い血は流れていないので,薄黄緑色をした体液ですが)流していました。
昨年も同じ場所でタマムシを拾っています。(→2012年7月24

タマムシ科には多くの種類があり,日本には約200種いるとされています。
この自然観察日記でも以前に,アオマダラタマムシ(→2012/8/15),ウバタマムアシ(→2009/8/25)をとりあげています。
種類は多くてもヤマトタマムシには似た種類はいないようで,同定に悩まなくて助かります。

タマムシは見事に体の隅から隅まで金属色ですよね。
アップにした写真を見ると,まるで職人が丁寧に仕上げた工芸品のようです。[写真2]
何のためにこんな金属色をしているのか気になるところです。
通常は翅の下に隠れている腹背板までも金属色をしている[写真8]ところをみると,金属色の効能は飛んでいる時にも必要となるもののようです。

タマムシは生殖相手を視覚で選んでいるようです。
朝倉書店『知られざる動物の世界13 甲虫のなかま』(2013年)には,次のように書いてありました。

オスはメスを視覚で認識する。オスたちは最も体が大きいメスを好む傾向がある(なぜなら,大きいメスのほうが,より多くの卵を産むことができるからだ)オーストラリアでは,このオスたちのメス識別法が不幸な結果を生んでいる。オーストラリアでは,あるメーカーによるビール瓶が道路わきによく捨てられている。タマムシの一種Julidomorpha bakewelliのオスは,ビンを見つけると,その光沢とでこぼこしたバンドから,ビンをたいへん大きなメスと勘違いする。そして,性的に興奮したオスは,ビンと交尾しようとして,無駄な時間を費やしてしまうのだ。その結果,オスたちは実際のメスと交尾をする機会を失う。また,アリによって捕食されるリスクも増大する。

“Julidomorpha bakewelli” がどんなタマムシなのかネットで探していたら,上記の現象を紹介するユーチューブの画像がありました。
ビール瓶に群がるオスを見ていると,ヤマトタマムシを捕まえるのにも,こんなトラップは使えないのかなと思ってしまいました。

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