• オオイヌノフグリ
  • オオイヌノフグリ
  • オオイヌノフグリ

オオイヌノフグリの花。朝開き,夕方にはしぼみます。

[写真1]は,朝ひらいたばかりの花。中央の雌しべをはさむように,雄しべが2本あります。
[写真2]は,夕方しぼみかけの花です。雄しべが雌しべに接触しています。
虫が訪れ受粉が行われた花は,受粉が行われると1~2時間で落ちるので,夕方まで残った花は虫による受粉が行われていない花です。オオイヌノフグリにはそうした花も自家受粉をおこなう仕組みを持っています。

地人書館「新訂 図解生物観察事典」に次のように書いてありました。
『花を訪れる昆虫は,ナガヒメヒラタアブ,ヒメハナバエ,ハナアブ,オオクロバエなどで,それらの虫がとまると花が傾くので,虫は必然的に雄しべにしがみつく状態になる。その結果,葯と柱頭が触れ合い,花粉が柱頭や虫につく。日中はこのように昆虫の助けをかりて同花受粉や他花受粉を行うが,日がかげりだすとゆるやかな運動によって葯と柱頭とが接近してお互いに触れ合い,自動的に同花受粉をする。』

[写真3]は,名前の由来ともなった実。大分おおきくなっています。まん中に花柱が残っています。