• シジュウカラ

シジュウカラのつがい。
餌をくわえて来ても巣箱へ直接入らず,一旦近くの電線にとまって辺りをうかがいます。

シジュウカラは胸にネクタイのような黒い模様がありますが,雌の方が雄よりも模様の幅が狭く,雄雌を見分ける際のポイントとなっています。
[写真1]左が雄,右が雌。

保育社「原色日本鳥類図鑑」(1989年)には,シジュウカラについて次のように書いてありました。

形態 頭と喉漆黒で頬の白いのが目立つ活発な鳥。嘴峰9~11mm,翼長65~70mm,尾長56~66mm,?蹠17~22mm,頭上黒,背は暗緑色,腰以下灰青色。頬は白い。下面は腮,喉以下は黒いがそれ以下は白く,腹の中央には幅広い黒帯が縦走している。♀はこの黒帯の幅が少しせまい。
生態 平地から低山地にかけ各地にきわめて普通に繁殖す。秋,冬には小群をなして市街地にも漂行する。挙動活発でピーツッ,ジュク,ジュクとなく。

シジュウカラの名前の由来について,柏書房「図説 鳥名の由来辞典」(2005年)には次のように書いてありました。

平安時代から”しじうからめ”の名,室町時代から”しじうから”の名で知られている。”しじうから”の語源に関し,柳田国男は,”から”は小鳥の総称,「しじう」は鳴声としている(「野鳥雑記」)。”しじうからめ”の「め」は鳥を表す接尾語と思われる。シジュウカラの鳴声に関し,蒲谷鶴彦は,囀りはツツピーッツピーだが,地鳴きがチ・チジュクジュクなので,地鳴きを「シジュウ」と聞き做したのであろうと述べている(野鳥46)。

  • [写真1]シジュウカラ
    左:オス 右:メス  »»拡大