2週間前ほどから,動物園南の疏水に,カモに混じってオオバンが1羽泳いでいます。
冬鳥として,越冬のためにやってきたようです。
全身まっ黒な体に,くちばしの根元から額にかけて,額板とよばれている白い部分が目立ちます。

オオバンは,京都府レッドデータブックでは準絶滅危惧種に指定されています。
選定理由として

冬鳥として府内で越冬する。越冬個体数は少ないが、近年減少はしていない。

京都府内では「越冬個体数は少ない」ようですが,隣の滋賀県では琵琶湖周辺で越冬個体が急増しているそうです。
産経新聞(2015/6/24 )によると

黒い羽の水鳥「オオバン」が琵琶湖周辺で急増していることが,滋賀県の一斉調査で分かった。今冬は,10年前の3倍近くに当たる約6万羽の生息を確認。日本で越冬したオオバンの6割が琵琶湖に集中していると推定され,増加分の多くは中国からの「移住組」とみられる。現状では,他の生物が食べないような外来植物を好んでエサにしているが,本来は雑食性のため,急激に増えたオオバンの食生活が湖の生態系に及ぼす影響は不明で,専門家らは事態の推移を見守っている。

[写真6]は,5年前に動物園横の歩道に死んでいたオオバンです。(→2010年10月13日
「弁足」とよばれる,独特の足指をしています。