スイセンの過去記事を一つにまとめました。


2024年2月13日

スイセンの花が咲いていました。白い花弁の中央に,黄色い副花冠をつけた清楚な花です。良い香りがします。
花の構造といい,芳香を放つところといい,ポリネーターをおびき寄せる条件は整っているのですが,3倍体であるがために結実しません。自然に出現した3倍体で,結実するエネルギーを球根の成長へ向けているとか。

スイセン
スイセン[ in粟田口大日山町 on2024/2/10 ]
スイセン
スイセン[ in on ]

花弁と萼はほぼ同形同色なので,萼片を外花被,花弁を内花被といいます。

スイセン(花・上面)
スイセン(花・上面)[ in on ]
スイセン(花・下面)
スイセン(花・下面)[ in on ]

花を切断して,構造を見てみました。
副花冠,内花被,外花被が合着して筒状になっています。葯は花筒から出た1mmほどのごく短い花糸の先につき,上部に3個,下部に3個あります。
花糸の痕跡らしい縦筋があるところからすると,元々6本だった雄蕊が合着して副花冠を形成しているように見えます。

スイセン(花・断面)
スイセン(花・断面)[ in on ]
スイセン(副花冠・断面)
スイセン(副花冠・断面)[ in on ]

『日本の野生植物』(2016年)にはスイセンについて次のように書いてありました。

 本州(関東以西)・九州の海岸に生えるが真の自生ではない。地中海沿岸からアジア中部・中国に自生するものが古く渡来して野生状態になったものと考えられる。鱗茎は広卵形で外皮は黒い。葉は帯状,粉緑色で長さ20-40cm,幅8-16mm,先は円い。花茎は12-4月に出て,高さ20-40cmになり,先に数個の花が散状につき,長さ3-6.5cmの膜質の苞がある。花柄は長さ4-8cmで同長ではない。花は芳香がある。花被裂片は白色で,広楕円形から卵形,先端は短くとがり,長さ約1.5cm,平開する。筒部は粉緑色で長さ約2cm。副花冠は黄色,杯状で,長さは花被裂片のおおよそ半分以下。雄蕊は6個,花糸はごく短くて長さ約1mm,花筒の上部とその下部に3個ずつ交互につく。葯は長さ約3mm,花柱は副花冠より短い。結実しない。


2022年2月8日

2月8日(火) 3℃~11.4℃(昼)曇時々晴後雨(夜)曇一時雨後晴(日の出)06:50(日の入)17:32(月の出)10:50(月の入)–:–(月齢)6.9
(19)~(21)スイセンの花が咲いていました。蕾を切って,中を見てみました。子房の中には胚珠が並んでいます。しかし3倍体のため種はできないそうです。


2021年2月11日

2月11日(木) 4.1℃~13.5℃(昼)晴(夜)曇(日の出)06:47(日の入)17:36(月の出)06:38(月の入)16:54(月齢)28.9
(20)スイセンの花が咲いていた。(九条山)


2020年2月6日

2月6日(木) 0.2℃~4.8℃(昼)雪時々晴後曇(夜)晴一時雪後曇(日の出)06:53(日の入)17:30(月の出)14:11(月の入)04:02(月齢)12.2
(7)疎水にたまった砂の浚渫がはじまった。(岡崎)
(8)スイセンの花が咲いていた。(九条山)
京都新聞(2020年2月6日)

「かやぶきの里」まるで水墨画 京都、今冬初の積雪
 日本にこの冬一番の強い寒気が流れ込み、京都府も6日、北部を中心に積雪した。京都市内も雪が降り、金閣寺(北区)は境内がうっすらと雪化粧した。
 南丹市美山町北の国重要伝統的建造物群保存地区「かやぶきの里」では今冬、初の積雪となり、かやぶき民家の屋根屋根と白い雪が、水墨画のような景色を醸し出していた。


2004年3月4日

スイセンの花
スイセンの花。スイセンの名は漢名の「水仙」から来ている。漢名は「仙人は,天にあるを天仙,地にあるを地仙,水にあるを水仙」という中国の古典から来ているとか。水の仙人というイメージは,ナルキッソスの伝説と重なります。


2003年3月24日

キズイセンの花
キズイセンの花。花被が白い日本水仙とは別の種類です。南欧原産で天保13年に渡来したそうです。黄色いスイセンには他にラッパズイセンがありますが,ラッパズイセンは副冠が長くラッパ形をしています。


2003年2月24日

スイセンの花
スイセンの花が咲いていました。