• シジュウカラ
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シジュウカラのヒナ(1)からの続き。

シジュウカラは孵化後,約18~20日で巣立ちします。

[写真5]は5月4日夕方の様子です。
巣立ち直前といった感じです。
早く外に出たくてしょうがない様子のヒナもいれば,行儀よくまだ産座のなかに体をうずめているヒナもいて,面白いですね。

結局,翌5月5日のお昼頃に巣立ちしました。
4月18日に孵化したとして,18日目になります。

[写真5]のヒナの数を数えてみると,8羽です。
卵は9個あったはずなのに,あと1羽はどうしたのでしょうか。
どうやらあと1羽は孵化はしたものの,育たなかったようです。
[写真6]の右隅に写っている白いものは,ヒナの死骸ではないでしょうか。

鳥はなぜ巣を作って卵を産むかについて,『日本の野鳥 巣と卵図鑑』(1995年)に興味深い説が載っていました。

空を飛ぶために極度に特殊化した鳥の体は,哺乳動物のように腹の中に長い間,重い子供を持っているわけにはいかない。そのために鳥は恒温動物であるにもかかわらず,は虫類のような卵生のままを維持している。そして鳥の卵はその親との重量比を見ると,他の動物とは比べものにならないほど大きな卵を産む。卵が大きれば大きいだけ,生まれたヒナは早く育つことができ,早く飛ぶようになれるからである。恒温動物である鳥の卵は,ある温度以上になって初めて発生が始まる。このために鳥は,孵化するまでの長い期間,安全な場所で卵を温め続けなければならない。その場所が鳥の巣である。

もしも人間に翼があったとしたら,卵を産んでいるのでしょうか。