動物園の塀に,クビキリギスがとまっていました。
産卵管を持っているので,雌です。[写真4][写真6]
クビキリギスは三角形の頭と,赤い口が特徴です。[写真2]
手でつかむと,大きな赤い口を開けて,指に咬みつこうとしています。[写真3]
咬みつかれると痛そうですね。
咬みついたクビキリギスを引っ張ると,すぐに首がとれてしまうことから,「首切り」ギスの名が付いたとか。
首がとれても,まだ咬みついたままのような気がします。
この獰猛な口からもわかるように,肉食です。
他の昆虫を捕えて食べます。
今年の2月にも,同じ場所にクビキリギスがいました。
→2011年2月17日
冬に成虫がいるのは不思議な感じがしますが,他のキリギリス類と違い,クビキリギスは成虫で越冬します。
保育社『原色日本昆虫図鑑』(1977年)には,クビキリギスについて次のように書いてありました。
体長57~65mm。頭頂は尖り,口は赤い。緑色型と褐色型があり,紅色をおびるものもある。草地にすみ,成虫越冬,翌5月ごろは低木にのぼり,鋭い声で「ジイーーン」と連続して鳴く。移動習性があり,9月ごろ山頂や市街地に突然あらわれることがある。分布:関東~福井以西の本州・四国・九州・対馬。