自宅の東側は木立で展望がきかないため,金環日食は,ウエスティン都ホテルの裏山(粟田山)から見ることにしました。
ここはバードウオッチング・コースとして整備されており,頂上の展望台からは東側がよく見通せます。
今日の日の出は4時49分。
5時30分に家を出たときには,あたりは十分に明るくなっていました。
雲が多いとの予報がでていたものの,快晴です。
展望台には誰もおらず,一人でカメラを構えて待っていると,6時を過ぎたあたりから次第に東の空に分厚い雲が。[写真3]
太陽を完全に覆い隠してしまい,食の入り(6時17分)は見ることができませんでした。
ようやく6時50分頃に雲が晴れ,その後は雲に邪魔されることなく,金環日食を見ることができました。[写真1][写真2]
太陽の撮影は,カメラのレンズの前に,日食グラスのフィルムを丸く切ったものを貼り付けておこないました。
専用のNDフィルターと違い,眼を保護するために極端に減光されており,太陽以外は全く何も見えません。
日食が進むと光量が足らず,三脚を使用しているのもかかわらず,何枚も手振れしていました。
金環日食はあまり暗くならないと聞いていたのですが,それでも金環の状態が近づくと急にあたりが暗くなり,すこし不思議な雰囲気が漂いました。
[写真4]は,カメラの露出を同じにして写したものです(左側の大きな建物は,南禅寺の山門)。
人間の目は暗さに順応してそれほど明るさの変化を感じませんが,写真を見るとかなり暗くなっているのが分かります。
ふと足元を見ると,地面に写っている木漏れ日が三日月状をしています。
写真を見て気付いたのですが,金環の状態になる前と後では,三日月の向きが逆になっています。
[写真5]の左側は,金環になる前の7時25分の木漏れ日。
右側は,金環になった7時30分をはさんだ,7時33分の木漏れ日。
矢印の先の三日月の向きが逆になっていますね。
京都は金環食帯の北限界線に近いので,金環の状態は1分余りと短時間でした。
記録のために,『全国市区町村別金環食・部分日食観測ガイド』というネットサイトに載っていた,日食の時刻を記しておきます。
(東山区役所付近の見え方)
・日食開始 06:17:38
・金環開始 07:29:40
・金環終了 07:31:24
・日食終了 08:55:16