道路の石垣に紺色をしたノギクが咲いていました。
色があせたように少し白っぽくなっています。
花をほぐしてみると,根元にこまかな毛がたくさんあります。
葉を触ってみるとざらついています。
ノコンギクですね。
よく似たヨメナの花には毛(冠毛)がなく,葉は滑らかです。

『牧野新日本植物図鑑』(1961年)にはノコンギクについて次のように書いてありました。
2494. のこんぎく〔きく科〕
Aster ageratoides Turcz. var. ovatus Nakai.
(=A. trinervius Roxb. var. congestus Faench. et Sav.)
本州,四国,九州の山野に多い多年草.地下茎が横にはって繁殖する。茎は直立し30~100cm,やせ長で縦に線が通り,ざらつき,分枝する。葉は多数茎に互生し,広皮針形または長楕円形であらいきょ歯があり,ふつうざらついて両面に毛があり,下部の3脈が明瞭である。晩夏から秋にかけて多数の頭花を散房状につけ,紫色の舌状花冠が周辺にある。中央の管状花は黄色,緑色の総包片の上部は暗紅紫色をおびる。そう果には4~6mmの長い冠毛があるのでヨメナとは容易に区別がつく。変化が多く,前のヤマシロギクも含めて東亜からインドにかけて色々の型がある。谷川のほとりに多く,葉が細いホソバコンギク,葉の中部より基部が急にくびれ北海道に分枝するエゾノコソギクその他がある。 〔日本名〕ノコンギクは野にある紺菊の意味である。 〔漢名〕馬蘭はむしろヨメナに用いる方がよい。
「紫色の舌状花冠が周辺にある。中央の管状花は黄色」

「緑色の総包片の上部は暗紅紫色をおびる」








「葉は多数茎に互生し,広皮針形または長楕円形であらいきょ歯があり,ふつうざらついて両面に毛があり,下部の3脈が明瞭である。」



