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[写真10]
部屋の中に大きなハチが入ってきました。
スズメバチのようです。
今の時期(6月9日)に飛び回っているのは,営巣前の女王バチでしょうか。
オオスズメバチだと思っていましたが,腹の模様がすこし違うような気がします。
図鑑で調べてみると,ヒメスズメバチでした。
中村雅雄著『スズメバチ』(2007年)には,ヒメスズメバチについて次のように書いてありました。
体長はオオスズメバチに次いで大きく36mmであるが,性質はおとなしい。アシナガバチの巣を襲い幼虫や蛹を専門に狩る。普通,コロニーの規模は小さく,働きバチ数も数十頭にとどまる。ヒトに対してはカチカチと大アゴを鳴らして威嚇するが刺しにくることは少ない。営巣期間は短く6-9月で,家屋の隙間や地中,樹洞などに営巣する。腹部の先が黒いので,他種と区別できる。
スズメバチのなかまの黒と黄色の縞模様,みんな同じように見えますが,ヒメスズメバチの特徴は腹端が黒いことです。
[写真3]は,オオスズメバチと比較したもの。
よく似ていますが,オオスズメバチの腹端は黄色で,ヒメスズメバチは黒色です。
北隆館『新訂 原色昆虫大図鑑』(2008年)には,ヒメスズメバチについて次のように書いてありました。
体長25~36mm。スズメバチにつぐ大型種であるが体は細長く,斑紋は著るしく変異に富む。頭部はやや小さく,頬はあまり発達しない。頭部は黄色で単眼付近に黒斑を欠き,前胸背板の黄色横帯は明瞭。小楯板と後胸背板の褐色斑は変化多く,しばしば甚だしく退化する。腹部の斑紋は著るしく変化し,第2腹背板基部の赤色部はしばしば完全に黒化する。腹端の2~3節は通常全く黒色であるが第4節後縁に細い黄帯の現われる個体もある。
・体長25~36mm
……この個体の体長は,30mm。[写真1]
・「体は細長く」「頭部はやや小さく,頬はあまり発達しない」
……スマートな体形をしています。
・頭部は黄色で単眼付近に黒斑を欠き
……[写真5]
・前胸背板の黄色横帯は明瞭
……[写真4]
・小楯板と後胸背板の褐色斑は変化多く,しばしば甚だしく退化する
……[写真4]
・第2腹背板基部の赤色部はしばしば完全に黒化する
……[写真2]この個体は茶色くなっています。
・腹端の2~3節は通常全く黒色であるが第4節後縁に細い黄帯の現われる個体もある
……[写真2]この個体にも第4節後縁に細い黄帯があります。
スズメバチの触角は,オスには13,メスには12の節があります。
この個体の触角の節は12個で,メスであることがわかります。[写真6]
(この時期にオスがいるはずもなく,腹端に針があることでもメスであることが分かります。
スズメバチのオスとメスについて→2014/12/3)
今までもスズメバチについては色々と書いています。
[過去のスズメバチに関する記事]
・ヒメスズメバチ→2008/6/11
・オオスズメバチ→2014/12/13,2014/12/3,2012/6/21,2007/11/10
・キイロスズメバチ→2008/8/25,2011/9/7,2007/8/6
・クロスズメバチ→2008/8/27
・コガタスズメバチ→2014/9/10
・チャイロスズメバチ→2014/8/7
・キアシナガバチ→2008/6/22,2013/8/6,2012/12/8
・セグロアシナガバチ→2008/11/18,2007/5/5