2023年10月8日

大きなクモが網を張っていました。細長い腹部に黄色と黒色の縞模様。ナガコガネだと思って写真を撮っていましたが,後ろに回ると,腹部に赤い模様があります。ジョロウグモですね。そういえば,あれほどたくさんいたジョロウグモが今年は減っているような気がします。

ジョロウグモ(♀)
ジョロウグモ(♀)[ in南禅寺福地町 on2023/10/7 ]
ジョロウグモ(♀)
ジョロウグモ(♀)[ in南禅寺福地町 on2023/10/7 ]
ジョロウグモ(♀)
ジョロウグモ(♀)[ in南禅寺福地町 on2023/10/7 ]

ちなみにナガコガネはこちら。ナガコガネグモは網に白帯をつくります。

ナガコガネ(♀)
ナガコガネ(♀)[ in南禅寺草川町 on2008/8/4 ]

2022年10月4日

ジョロウグモの脱皮殻が網にくっついていました。
そばにメスがいますがまだ成体ではありません。
網の端の方に小さなオスがいます。

ジョロウグモは卵で越冬し,5月頃孵化します。
雄は7回脱皮して8月頃に成体となり,雌は8回脱皮して9~11月頃に成体となります。

ジョロウグモ(脱皮殻)
ジョロウグモ(脱皮殻)[ in日ノ岡夷谷町 on2022/10/4 ]
ジョロウグモ(♀幼体)
ジョロウグモ(♀幼体)[ in日ノ岡夷谷町 on2022/10/4 ]
ジョロウグモ(♂)
ジョロウグモ(♂)[ in日ノ岡夷谷町 on2022/10/4 ]

2022年9月15日

●ジョロウグモがかなり大きくなっていました。網の中央にいるのがメス。少し離れてオスがいます。メスの1/3くらいの大きさです。

ジョロウグモ
ジョロウグモ(at日ノ岡一切経谷町)

2020年8月7日

ハチを捕らえたジョロウグモ。クロスズメバチか?


2019年11月5日

あちらこちらに大きくなったジョロウグモ(♀)。


2019年9月20日

ジョロウグモ。大きな体の♀の近くに,小さな体の♂がいる。


2018年11月3日

成熟したジョロウグモ。網についている黄色いものは何だろう?


2018年10月5日

ジョロウグモが成長し,いたるところで目につくようになった。


2017年10月24日

・成熟したジョロウグモが,木と木の間に網を張っている。


2017年9月17日

・ジョロウグモもだいぶ大きくなった。


2016年10月7日


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    [写真11]10/7 ジョロウグモ

2016年9月8日

・ジョロウグモ。ずいぶん大きくなった。網に♂が2匹いる。


2016年7月28日

ジョロウグモ♀はまだ幼体。


2016年1月25日

道のまん中にジョロウグモが死んでいました。[写真1]
頭上に張り出しているヤブツバキの枝から,落ちてきたようです。
ジョロウグモは初冬には寿命をむかえるものと思っていたのですが,こんな寒い時期まで生きていたのですね。

ジョロウグモは卵で越冬し,5月頃孵化します。
雄は7回脱皮して8月頃に成体となり,雌は8回脱皮して9~11月頃に成体となります。
秋に産卵をおえた雌は,1~2週間後には死んでしまうそうです。
難波由城雄著『ジョロウグモ』(1986年)には,次のように書いてありました。

産卵をおわった母グモは,卵のうづくり,カムフラージュと休むことなく,ぎりぎりまで体力を使いはたします。それから1~2週間,飢えや寒さと戦いながら,卵のうを守りつづけて死んでいきます。

この本は1986年に出版されています。
それ以降,温暖化が進んでいるせいか,当時よりはもっと長生きしているように感じます。
このあたりでは,12月中旬頃までジョロウグモの姿を見かけます。(→2006年12月14日
このまま温暖化が進むと,ジョロウグモも成体のまま越冬する個体が出てくるのでしょうか。

近年,都市部では越冬している幼体が発見されているそうです。
暖かくなって長生きすると言っても種の寿命は寿命で,成体で越冬するまでにはならず,秋に孵化して,幼体で越冬する個体が増えるのかもしれません。

クモの寿命について,八木沼健夫著『原色日本クモ類図鑑』(1986年)には,次のように書いてありました。

いっぱんに夏に孵化した子グモは,冬を越し翌年夏に成体となり,卵を産んだのち秋頃に死ぬことが多い。したがってクモの一世代は満1年あまり(足かけ2年)というのが大部分である。しかし種によっては数年生きるものもあり,反対に1年に何世代かくりかえすのもある。飼育例ではアシダカグモでは8年以上の記録があり,ジグモも4年という例がある。自然状態においても,飼育した場合にも,その環境によりちがってくると思われる。

(家に持ち帰り,ケースを開けてみると,腹から内臓のようなものが飛び出していました[写真7]。そんなに押さえつけたつもりはないのですが。路上の死骸を見ても,肢の根元から体液のようなものが漏れ出て,水滴になっています[写真2]。)


2011年8月7日

1本の垂れ下がった糸の先に,クモがぶら下がっていました。[写真1]
ジョロウグモの幼体です。
小さなクモを抱きかかえているように見えます。

別のクモを捕えて食べているのかなと思ったのですが,よく見ると,脱皮殻です。
脱皮直後だったようですが,様子が少し変ですね。
一番後ろの脚(第4歩脚)が大きく湾曲し,その先が,まだ殻の中に残っています。
ひっかかってしまって,抜くことができないようです。

家に持ち帰り,殻をとってあげることにしました。
ピンセットで殻を引っ張ると,意外にすんなりと,脚を引き抜くことができました。

しかし,第4歩脚は左右とも大きく曲がってしまっていて,歩行に使用することはできません。[写真4]
第1~第3歩脚は正常なので,大丈夫だと思うのですが。

草薮に離してあげたものの,果たして,この先無事に生き抜いていくことができるかどうか。
次の脱皮の時に,脚が正常に戻るといいのですが。

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2010年10月24日

ジョロウグモの巣が目立つ季節になりました。
山道で上を見上げると,道をまたぐように大きな網が張られています。

でもなんだか,ジョロウグモの巣は雑然とした感じがしますね。
主網の前後にも,乱雑に糸が張り巡らされているためでしょうか。

ジョロウグモの網は3重構造になっているそうです。
新海栄一著『ネイチャーガイド 日本のクモ』(2006年)には次のように書いてありました。

樹間,草間に目の細かい円網を張る。網は主網と,その前後に糸を引き回したバリアーと呼ばれる網とで三重構造になっている。主網は幼体期は円網であるが,成長に伴い下部が大きくなり,全体的に馬の蹄のようなに見えることから蹄形円網と呼ばれる。

網の中心にいる,派手な色をした大きなクモが雌です。
雄は雌の1/3程の大きさで,同じ網の隅っこの方にいます。[写真4][写真5]

雄のクモが雌より小さい理由について,興味深い記事が wiredvision に載っていました。
wiredvision 2010年8月20日

オスのクモはメスのクモに比べて体が小さいことが多いが、それはなぜだろうか。この疑問はダーウィンの時代から生物学者たちを悩ませてきた。これまでの学説としては、大型のメスのほうがより多くの子孫を生み出しやすいというものだったが、メスとオスのサイズの違いを説明しきれるものではなかった。
このたび、この理由の一部は、オスのクモは体が小さい方が移動しやすく、遺伝子を広げやすいからだという研究が発表された。
『BMC Evolutionary Biology』で8月2日(米国時間)に公開されたこの研究は、スペイン科学研究高等会議(CSIC)の進化生物学者であるGuadalupe Corcobado氏に率いられた研究者チームによるものだ。
研究者チームは、さまざまなクモを風洞の中に置き、「橋を架ける」能力を調べた。つまり、糸を送り出し、風に乗せて別の地点に着地させ、そこへと渡る技能だ。その結果、クモは小さい方がより頻繁に架橋を行なうこと、また、性別によってサイズが明確に異なるクモにおいて、架橋行動がより頻繁であることがわかった。
Corcobado氏はプレスリリースで、次のように述べている。「架橋が移動手段として一般的である種においては、小さなオスは、架橋をより効率的に行なうことで交尾の機会が多くなり、受け入れてくれるメスにたどり着く競争の強者となる」。「これが、オスの大きさが小さくなる選択圧になっている可能性がある」

[写真6]は,雌の腹面です。
ヒョウ柄を思わせる強烈な色彩ですね。
自然界では黄色と黒色の組み合わせは,危険を知らせる警告色です。
それに赤色まで加わっています。
獲物を待ち伏せするためには,できだけ目立たない地味な色にしておく方がよいように思うのですが。

そういえば,コガネグモなど空中に網を張る大型のクモはみな,黄色と黒色の警告色をしていますね。
これは鳥への警告色なのでしょうか。(実際に毒はないので,いわゆるベイツ型擬態?)
空中に長時間身をさらしているのにもかかわらず,ジョロウグモが鳥に食べられるというケースはあまりないような気がします。
鳥がジョロウグモを食べないことと,この派手な色彩とは関係があるのでしょうか。

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2007年10月8日

ジョロウグモが目立つ季節になりました。
これはまだ幼体の雌です。[写真1]

ジョロウグモは卵で越冬し,5月頃孵化します。
雄は7回脱皮して8月頃に成体となり,雌は8回脱皮して9~11月頃に成体となります。
今の時期,幼体のものもいれば,[写真2]のように既に十分成熟した個体もいます。

[写真3]は成体腹部,糸いぼまわりの模様です。
この色合いはきれいというより,不気味ですね。

保育社「原色日本クモ類図鑑」には,ジョロウグモについて次のように書いてありました。
『体長♀17-25mm,♂6-8mm。一見して明瞭なクモで,黄と緑青色の荒い横縞がある。秋に成熟し,複雑な三角網を張る。横糸は五線紙状で数本ごとに足場糸の残りが見られる。糸は金色,成熟した個体の糸器付近は真赤になる。夏の終わり頃出現する♂は大きいが,秋おそく出る♂は小さい。♂は大体7回,♀は8回脱皮して成体になるが,栄養がよいと回数がふえる傾向があり,10回脱皮した例もある。コガネグモをジョロウグモという地方がある。分布:本州,四国,九州,南西諸島。』

[[写真4]は卵を産んだあとの雌(2005/10/12撮影)。おなかがほっそりとしています。
ということは,[写真2]のおなか中には卵が詰まっているのでしょうか。

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2006年12月14日

一昨日,昨日と雨続きです。今日も朝のうちは大丈夫でしたが,午後からまた雨が降り出しました。
ジョロウグモの雌。12月に入りジョロウグモの成虫を見かけることも少なくなりましたが,まだ所々の網にいます。
 ジョロウグモ


2006年11月11日

ジョロウグモ。昨日の夜から雨が降っています。今朝の最低気温は14.0度。暖かい朝です。全国的にこの秋は暖かく,紅葉が遅れているそうです。
ジョロウグモ


2006年11月2日

 ジョロウグモも随分大きくなりました。これから産卵し,秋の終わり頃には死んでしまいます。
 そういえば,家の前に網を張っていたコガタコガネグモの姿を最近見かけません。コガネグモのなかまは夏に成熟し秋に産卵します。産卵するとやはり死んでしまうので,コガタコガネグモはもう命を次に引き継ぎ,ジョロウグモより一足早く姿を消したようです。
ジョロウグモ


2006年8月29日

一つの巣にジョロウグモが2匹,と思ったら一匹は脱皮殻でした。
ジョロウグモ


2005年10月7日

ジョロウグモの雌も随分大きくなりました。お腹も膨らんで,今にも産卵しそうです。木の幹や葉の裏に糸で包まれた卵のうを作るそうですが,まだ見たことがありません。
ジョロウグモの雌


2005年10月21日

糸でぐるぐる巻きにした獲物の体液を吸うジョロウグモ。今日の最低気温は10.4度でした。
ジョロウグモ


2005年10月14日

ダンボールの飼育ケースで飼っていたジョロウグモが卵を生みました。パンパンに張っていたお腹がしぼんでいます。糸で包まれた卵のうには,400個から1500個の卵が包まれています。卵を産んだ雌は死に,卵はこのまま冬を越して,来春孵化します。
ジョロウグモ


2005年9月10日

ジョロウグモ。左が雌,右が雄です。雄は既に成体で,雌の網に居座り,交配の機会を伺っています。今の時分,雌はまだ成体ではなく,これから脱皮して成体となります。
ジョロウグモ


2004年10月20日

昨日も雨。今日も台風が来ていて雨です。これはジョロウグモの雄。雌と同じ網にいますが,体長が雌の1/3程しかないので目立ちません。この網には4匹の雄がいました。
ジョロウグモの雄