メジロの過去記事を一つにまとめました。


2024年3月8日

 パン!と窓にぶつかる音がして,こまかな羽毛が舞いました。下を見ると,メジロが変な形にうずくまっています。衝撃で脳振とうをおこしたようです。大きく息をするように体が上下しています。
 以前にもシメが窓ガラスにぶつかったことがありました。その時には10分ほどすると回復して,飛んでゆきました。今回もしばらくすると治るだろうと思っていたのですが,衝撃的な結末を迎えました。カラスが連れ去ってしまったのです。どこで見ていたのか,目ざとく見つけるものですね。これからメジロの身に何がおこるかは想像したくありません。

メジロ
メジロ[ in夷谷町 on2024/3/8 ]
メジロ
メジロ[ in夷谷町 on2024/3/8 ]

2023年6月25日

歩道にメジロが死んでいました。目立つ外傷はありません。

メジロ
メジロ[ in御陵下御廟野町 on2023/6/25 ]
メジロ
メジロ

目の周りには,名前の由来となった白い毛が生えています。

メジロ(頭部)
メジロ(頭部)
メジロ(羽)
メジロ(羽)

2021年11月30日

(43)窓の外のカナメモチにメジロの群が飛び移ってきました。せわしなく動き回りながら赤い実をついばみ,また皆でせわしなく他の木へ移って行きました。


2021年11月3日

カリンの木にメジロの群が飛び移ってきて,実をつついていました。上の方をつついてはすぐに別の実に移り,せわしく動き回っています。カリンの実は硬くて歯がたたないようです。(岡崎)


2021年3月28日

(41)窓から見える木立にシジュウカラが3羽やってきた。せわしなく動き回っている。(九条山)
(42)同じ場所にやってきたメジロ。(九条山)


2018年3月17日

・メジロがアセビの蜜を吸っていた。写真を見ると,器用に,小さな壺型の花に嘴を突っ込んでいる。(九条山)


2018年6月18日

・コジキイチゴの果実をメジロがついばんでいた。手前に茂っている葉が邪魔になってうまく撮れない。そうこうしてうちに,果実をくわえて飛んで行った。コジキイチゴの果実がちょっと触っただけで,すぐにポロリととれてしまうのは,小鳥に食べてもらうためのようだ。(九条山)


2014年4月9日

サクラが満開です。
メジロが花の蜜を吸っていました。
花を切り落としてしまうスズメと違って,行儀よく蜜だけを吸うメジロは受粉に役立っているような気がするのですが。(サクラの花を切り落とすスズメ→2008/4/3

実のところはどうなのでしょうか。
調べてみると,意外にもサクラは虫媒花というより鳥媒花に分類されているようです。
医学生物学電子顕微鏡技術学会編『花粉の世界をのぞいてみたら』(2012年)の分類では,次のようになっていました。(以下,引用は同書)

動物媒花
 虫媒花:ツリフネソウ,ユリ,ヤツデ,クサギ
 鳥媒花:サクラ,ツバキ,ウメ,ヤッコソウ
 コウモリ媒花: リュウゼツラン,ゲッカビジン
 その他:バンクシア
流体を媒体にする花
 風媒花:スギ,ススキ,ハンノキ,カナムグラ
 水媒花:アマモ,クロモ,セキショウモ
同花受粉花
 開放花:タチイヌノフグリ,ハコベ,オシロイバナ
 閉鎖花:ミゾソバ,イヌムギ,ホトケノザ

ただし,それぞれの植物が媒体を一つだけ選んでいるのではなく,複数の媒体を利用していることが多い。

ツバキはヒヨドリが受粉の媒体となっていることはよく聞きますが,サクラやウメも鳥媒花に分類されているのですね。
日本で媒体となる鳥は,ヒヨドリとメジロ,メグロの3種だけのようです。

蜜を吸って花粉を運ぶ鳥は,メジロ,ヒヨドリ,それに小笠原諸島にいるメグロである。その他にウソやスズメ,シジュウカラ,帰化鳥のワカケホンセイインコなども花に来るが,花を食べてしまうか,ちぎって蜜を吸うので,花にとっては迷惑な鳥である。

 昆虫が目覚める早春から春に移り変わろうとするとき,サクラの花は花期を迎える。がく筒の部分に多量の蜜を分泌して鳥を誘う。鳥たちは枝に止まり首を伸ばして蜜を吸う。そのとき花粉はくちばしについて運ばれるのだ。しかしそのように振舞うのはメジロとヒヨドリだけで,シジュウカラはがくに穴をあけ,スズメやワカケホンセイインコは花を食いちぎって蜜を吸う。だが,サクラはこの迷惑な行為を防ぐ手立てを持っていない。
 鳥は赤い色彩を好むために,ヒマラヤ原産のカンヒザクラは赤い花弁を付け,ヤマザクラは花の上に,赤い新葉をかかげている。


2014年3月11日

メジロの群れがカキの実をついばんでいました。
鳴き交わしながら枝から枝へと動きまわり,にぎやかです。
つつかれたカキの実は底が抜けたように下半分がなくなっています。

メジロが熟したカキを好むのは,昔から有名なようです。
江戸中期に編纂された百科事典「和漢三才図絵」の「巻第43 林禽類」には,眼白鳥(めじろどり)について次のように記してあります。
(平凡社東洋文庫『和漢三才図会6』1987年)

いつも柿を好むので,これを捕えるには囮(おとり)を用いたり,あるいは熟柿を筐(はこ)の傍に置いたりしておく。これを飼育するには柿の研餌(すりえ)・沙糖(さとう)を用いる。

「これを飼育するには」とあるように,メジロは昔から愛玩用として飼われていました。
平凡社『世界大百科事典』(2007年)には,次のように書いてありました,

飼鳥としては,じょうぶで飼いやすく,活発で愛らしく,鳴声もよいので, 以前はどこへいっても農家の軒先にメジロ籠がぶら下がっていたものである。また,メジロの鳴き合せも盛んに行われた。しかし,現在は野鳥を飼うことは原則として禁止されている


2008年2月21日

ヌルデの実にはいろいろな鳥がやって来ます。
毎日傍を通り過ぎるだけなので,しばらく立ち止まって,写真を撮ってみました。

最初にやってきたのは3羽のメジロ。[写真2]
それを追い散らすように,体の大きなヒヨドリがやって来ました。[写真1]
別の枝には,ジョウビタキがとまっています。[写真3]

3種とも,今の時期よく見かける鳥です。

ヒヨドリについて,「山渓カラー名鑑 日本の野鳥」には次のように書いてありました。

平地の都市部から山地の森林まで,樹木のある環境ならいたる所に棲息している。市街地の街路樹や公園の木に営巣するようになったのは1970年以降のことで,都市化への適応の例として注目されている。樹木の込み合った枝の中やつるのからんだ所に営巣し,人里近くではビニールひもなどを巣材によく使う。産卵期は5~6月,卵数は4~5個である。繁殖期にはコガネムシ,カマキリなどの大形の昆虫を好んで捕えるが,秋冬の主な餌は柔らかい果肉を持った木や草の液果である。実は丸飲みされ,種子は糞とともに排出されるので,ヒヨドリによって遠くへ運ばれることになる。またヤブツバキの蜜を好んで吸い,花粉を媒介する。時には畑の野菜や果樹に被害を与えることもある。

メジロについては,「山渓カラー名鑑 日本の野鳥」に次のように書いてありました。

平地から山地までのいろいろな林に棲息するが,よく茂った常緑広葉樹林をもっとも好む。小枝から小枝へと活発に移動しながら葉の茂みの中の昆虫やクモを捕えて餌にする。秋冬には木の実もよく食べ,木の花の蜜をよく吸う。ヤブツバキの花には大量の蜜があり,メジロやヒヨドリがこの蜜を吸うと鳥の顔にはたくさんの花粉がつき,それが他の花に運ばれる。繁殖期にはつがいで縄張りを持ち,股になった小枝から,蘚類や枯れ草で作った椀形の巣をクモの巣で吊り下げる。産卵期は5~6月,卵数は4~5個,抱卵日数は11~12日位,巣立ちまでの日数は11~13日位である。巣立ち雛は体をくっつけて枝の上に並んでとまる。つがいも体を接して枝にとまり,お互いに羽づくろいをすることがある。秋から冬にかけては10~30羽位の群れで行動し,しばしばカラ類の混群と合流する。

ジョウビタキについては,「山渓カラー名鑑 日本の野鳥」に次のように書いてありました。

越冬期は農耕地周辺,川原,明るい林のへりなど,開けた環境に棲息し,市街地でも普通に見られる。オスもメスも1羽ずつが縄張りを持って生活する。10月中旬頃,北方から渡来した直後は,テレビのアンテナや電線などの目立つ所にとまってヒッヒッと澄んだ声で盛んに鳴き,くちばしを鳴らすようなカタカタという音も出す。2羽が向かい合って鳴きかわしたり,争いや追いかけ合いをすることもしばしば観察され,こうした行動を通じて縄張りが確定していく。縄張り性は強く,車のミラーなどに写った自分の姿を盛んに攻撃する。低い枝や杭の上などにとまり,地上に舞い下りて餌をとる。昆虫などの小動物のほか,木の実も好んで食べる。とまり場では,おじぎをするように頭を下げ,尾を振る動作をよく行う。繁殖期には森林に棲息し,樹洞に営巣して5~6卵を産む。


2006年12月7日

メジロ
  植え込みの中に潜むメジロ。数羽で群れをつくり,木から木へ移動していました。
  「目白押し」という言葉は,メジロが群れで眠るとき,ぎゅうぎゅうにくっ付きあって枝に止まる様子から生まれたそうです。何となく想像できますね。